最終更新:2024/5/1
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【自堕落ボーイミーツガール】 (じだらくぼーいみーつがーる) 男性1、女性1。 最後にエンダアアアアアアイヤアアアアアアアアアって流してえな、と思いながら書きました。 ()内は思ってる事です。(ファミチキ下さい)←これ。 有償版販売ページは
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。 【神場矢 綺楽々(かんばやきらら)】 31歳女性、会社受付。 大きな製薬会社の社長令嬢。目がぱっちりした今時の美人。 とにかくキラキラしてる名前と父親に溺愛されている事が悩みの種。 騎士の事は「先鋭的な画家」と父親から紹介されている。 ※「好きなアニメの名前」を挙げる台詞があります。 なんでも構わないので、好きな作品名を検討しておいて下さい。 【生田 騎士(いくたないと)】 27歳男性、イラストレーター。 たまたま綺楽々の父親の会社の広報部に勤める事になったオタク。 社長に気に入られ、娘の綺楽々を紹介された。 母親の期待がこれでもかと詰められた名前が悩みの種。 【配役表】 神場矢綺楽々: 生田騎士 : ======================================= <料亭個室。「後は若いお二人で」と仲人に二人きりにされている。> 001綺楽々:二人きりになっちゃいましたね。 002騎士 :そうですね。 003綺楽々:今時、後は若いお二人で、なんてほんとに言うんですね。 004騎士 :そうですね。 005綺楽々:(いやいやいや、そうですねじゃなくてさ、せめて目を合わせようよ、私と、目を! なに!? 何しに来てんの、お見合いでしょ!? 私と喋るよりあのデカい壷見てた方が面白いって事!? 画家さんだっけ、やっぱりちょっと世間から浮いてる感ありますよねー。 苦手だなあ。 ああ、緊張して喉渇いてきちゃった。) 006騎士 :(デカい壷だなあ、アレいくらすんだ? 絶対部屋にポンと置いて客入れちゃダメだろ。 ヤバいなこの店、絶対物壊したくない。 やっぱり社長令嬢ってなると色々桁違いだなあ。 あ、つまんなそうにしてる。 やべえ、トリップしてねえで話振らなきゃ。 どうしようかな。) 007綺楽々:あの、 008騎士 :雨、中々止みませんね。 009綺楽々:すみません、お茶入れちゃっていいですか!? 010騎士 :え、ああ、どうぞお構いなく。 011綺楽々:すみません、どうにもこういう場に慣れてなくて、緊張しちゃって。 012騎士 :(シカト!? ってかスルー!? スルーされたよね俺今!? 待って、会って三十分と経ってない見合い相手の話シカトするって何事!?) 013綺楽々:(あー、お茶うんめェ!) 014騎士 :えーと。 キララさん。 015綺楽々:はい! 016騎士 :(すげえ名前。) 017綺楽々:(って絶対思ってるでしょ、わかる、私もそう思う。 キララて、我ながらキツい。) 018騎士 :あの、ご趣味は。 019綺楽々:(きた、ド定番!) 020騎士 :(何話せばいいかわかんないし、この辺がド定番だろ。) 021綺楽々:母とテニスを少々。 022騎士 :テニス? 023綺楽々:はい! 024騎士 :(母とテニス、すげえ、社長令嬢っぽい。) 025綺楽々:(まあ、話題作りにママに連れられて、まだ二回しかやった事ないんだけど。 月謝高いんだよなあ。) 026騎士 :運動お好きなんですね、すごいなあ。 僕はからっきしで。 027綺楽々:いいえ、全然その、下手なんですよねーあはは! ナイトさんはご趣味は? 028騎士 :僕はー、そうだなあ……。 029綺楽々:(すごい名前。) 030騎士 :(って絶対思ってるよな、わかる。 ナイトって顔じゃねえもん。) 031綺楽々:(バリバリ日本人です、って顔してるのになー。 わかるわかる、しんどいよね。 私も化粧落としたらバリバリ最強三十路ジャパニーズなのに、キララちゃんて。) 032騎士 :僕は中学生の頃からバイオリンを習ってて……。 033綺楽々:バイオリン!? すごいですね! 034騎士 :(お、お、ウケた!?) 035綺楽々:(やば、マジもんのお坊ちゃんじゃん! すごーい!) 036騎士 :(おおおウケたっぽい! 俺のなけなしの趣味! 無理矢理教室通わせてくれてサンキュー母さん!) 037綺楽々:(へー、バイオリンが趣味ですーなんて言える人って実在するんだ!?) 038騎士 :いやいや、僕は惰性で習ってただけで。 039綺楽々:何か得意な曲とか、あるんですか!? 040騎士 :えーと……イザイの無伴奏ソナタとか……。 041綺楽々:(イザイさんって誰!?) 042騎士 :(すんません最近はアニソン弾きたい一心で! 顔隠して動画投稿してます!) 043綺楽々:そうなんだ、すごーい! 044騎士 :イ短調を少々……。 045綺楽々:(イ短調って何!?) 046騎士 :(イ短調を少々って何!?) 047綺楽々:それで、お仕事は画家さんなんですよね? すごいなあ、多才なんですね! 048騎士 :(ごめんなさいごめんなさい! 画家なんて大層な物じゃなくて趣味でイラスト描いてたら たまたま偶然拾ってもらっただけで!) 049綺楽々:父もあなたが描く絵が先鋭的だって、とても誉めてましたよ! 050騎士 :(そりゃご年配の方から見れば二次元美少女のイラストはさぞ先鋭的だろうよ!) 051綺楽々:なんていうかー、才能の塊なんですね! 羨ましいなあ! 052騎士 :キララさんこそ、いつもお父様が自慢していらっしゃいますよ。 053綺楽々:ええっ、私の事を? 054騎士 :僕からしたら、幼稚舎から大学までずっと女子校って学歴だけで高嶺の花なのに、 055綺楽々:(それはパパが共学に通うの許してくれなかっただけで!) 056騎士 :今はあれだけ大きな会社で、秘書のお仕事をされているんですよね。 057綺楽々:(おう! パパのツテでな!) 058騎士 :気立てが良くて、自慢の娘だって。 お仕事の話をする時いつも、キララさんのお話をされていますよ。 059綺楽々:(アレは本当にただの親馬鹿なんです! 多分アレ一生直らないんです!) 060騎士 :大らかで素敵なお父様ですよね。 061騎士 :(二次元美少女のイラストを見る度に、娘に似てるって大はしゃぎだもんなあ。) 062綺楽々:本当にもう、三十過ぎの娘を、ねえ。 お恥ずかしい限りでーあははー……。 063綺楽々:(パパに会社で私の話しないでってマジで、今度こそマジで、マジって書いて本気で言わなくちゃ。) 064騎士 :(いやでも、社長の言ってた事ちょっとわかるかも。 すげー目デカいし首ほっせえな。) 065綺楽々:でもナイトさんこそ。 まだまだお若いのに多才で、先鋭的で、こう、話していても落ち着いてらして、すごいですね! 066騎士 :いやいや僕なんて。 キララさんこそ、お綺麗で運動もできて溌剌としていらして、素敵な方ですね。 067綺楽々:(お綺麗……! お綺麗かあー! ちょっとテンション上がるなあ! カラコンと化粧品開発に従事する全国の皆さんほんとありがとう!) 068騎士 :(落ち着いてるってこれまさか、お前と話しててもつまんねえんだよって暗に言われてる? 勘繰りすぎか?) 069綺楽々:……。 070騎士 :……。 071綺楽々:(あー……、何だっけ、こういうの。 黙っちゃうの。 天使が通る、だっけ。) 072騎士 :(やっべ、話す内容もうなくなったぞ……会話会話会話!) 073綺楽々:……あははは。 074騎士 :あ、あはははー……。 075綺楽々:……。 <気まずそうにしている。> 076騎士 :……。 <気まずそうにしている。> 077綺楽々:(天使が大運動会じゃん……。) 078騎士 :(会話会話会話……!) 079綺楽々:(あ! 男の人には唐揚げの話を振るといいって! ネットニュースで見た! 気がする!) 080騎士 :(え、えっ、こういう時何の話すればいいの!? どんな家庭を築きたいですか、とか聞いていいの? コイツがっついてんな、とか思われない!?) 081綺楽々:推しの唐揚げとか! ありますか!? 082騎士 :え? 083綺楽々:何でもないです! 何も言ってないです! わあ、すごい! お庭綺麗ですね! 雨が強くて、雨降ってる事しかわからないんですけども! あはははは! 084騎士 :はあ……。 085綺楽々:(ネットニュースの馬鹿! もうちょっとマシな話題用意しとけよ私!) 086騎士 :(ヤベエ全然話聞いてなかった! ええーと……!) 087騎士 :家庭の理想とかありますか、キララさんは! 088綺楽々:あっ、えっ、私は無難に片栗粉で揚げ焼きくらいしかできないんですけども! 089騎士 :あ、そうなんですねー! 090綺楽々:(ヤベエ全然話聞いてなかった!) 091騎士 :はは! うわあ、ちょっと外見たら庭綺麗ですね! なんていうか! 豪雨ですけども! はは! 092綺楽々:(えっとえっとえっと!) 093騎士 :(料理の話だよな!? 料理の話をしてる、で合ってるんだよな!? ハッわかった! 社長令嬢だから! もっとなんかこう、俺の想像が及ばない 手順を踏んで料理してるんだろうな!? だから揚げ焼きが理想なんだよな!?) 094綺楽々:でも、その……もうちょっと手の込んだ物がお好きなんでしたら私、頑張って覚えます! 095騎士 :(違った!? ほんとに何の話!?) 096綺楽々:(三十路超えてその程度しか料理できないのヤベエ、とか思われてる!?) 097騎士 :(俺理想の家庭について聞いたんだよな!? 揚げ焼き!?) 098綺楽々:でもでもでも、お菓子作りの方が好きかも、ですね! なにかお好きなお菓子はありますか!? 099騎士 :(よかった、コレ料理の話だ!) 100綺楽々:(クッキーしか作れないんで、お好きなお菓子は是非クッキーでお願いします……!) 101騎士 :あー……俺、甘い物ってあんまり食べないんですけど……。 102綺楽々:(じゃあクッキーでいいよね!? ね!?) 103騎士 :フルーツの乗ったタルト、とか……こう、ホールで食べるのはちょっと夢かなあ、なんて。 104綺楽々:(ハードルが棒高跳びになった! 嘘でしょ!?) 105騎士 :あっでも。 アレ、作るの大変そうですよね。 106綺楽々:ぜーんぜん! 簡単なんですよ! その、ちょちょっと! やれば! 107騎士 :あ、そうなんだ。 すごいなあ、やっぱりお金持ちのお嬢さんは違いますね! 108綺楽々:うふふふ! あー、庭が! 109騎士 :すごいですね! 豪雨ですね! 煙ってて、最早庭見えないですね! 110綺楽々:ねー! あはは! 111騎士 :ははは! 112綺楽々:……。 <気まずそうにしている。> 113騎士 :……。 <気まずそうにしている。> 114綺楽々:(いや、天使が大爆走じゃん……。) 115騎士 :(どうしろっていうんだよ……。) 116綺楽々:……こ、 117騎士 :はい? 118綺楽々:こ、こういう。 会話が途切れちゃうの。 天使が通る、って言うんですよね。 119騎士 :天使が通る? へええ、初めて聞きました。 そんな洒落た言い方するんですね。 120綺楽々:私も聞きかじった、知識なんですけども。 121騎士 :はは……。 もしかしたら察して頂いているかもしれませんが。 実は僕、結構緊張していまして。 122綺楽々:(マジ!? 全然そんな風に見えなかったけど!) 123騎士 :その。 今更なんですけど、素っ頓狂な事を話していたらごめんなさい。 あはは……。 124綺楽々:いやいや! ……ああ、実は私も緊張していて。 125騎士 :(マジ!? 全然そんな風に見えなかったけど!) 126綺楽々:そっか。 いや、よくよく考えればそうですよね。 なんで自分だけ緊張してるだなんて、思ってたんだろ。 127騎士 :だから、その、さっきの天使が通る話。 そう思うとちょっと、気張らないで済むっていうか。 助かりました、ありがとうございます。 128綺楽々:あ、いえいえいえ、お礼を言われるような事では。 129騎士 :(……良い感じじゃね!?) 130綺楽々:(良い雰囲気じゃね!?) 131騎士 :(この流れ、良い雰囲気じゃね!?) 132綺楽々:(良い感じで話せるじゃん!) 133騎士 :(ああー、ちょっと気ぃ抜けたわ。) 134綺楽々:(ああよかった、思ってたより取っつきにくい人じゃないんだなあ。) 135騎士 :でも、ほら。 キララさんはお嬢さんだから。 136綺楽々:はい? 137騎士 :なんていうかー……。 正直僕みたいなの、退屈でしょう? 138綺楽々:えっ? いや、そんな事は、全然。 139騎士 :いやいや、またまた、お優しいんですから。 140綺楽々:(本当に退屈とか、思ってないんだけどな? 私の方が必死なんだけど。) 141騎士 :あんな大きい会社のお嬢さんで、ねえ? お綺麗で、運動もできて、お菓子作りまでされて! 僕にとってはとんでもない高嶺の花、ですよ。 142綺楽々:はあ……。 143騎士 :それに比べたら、僕は顔もこう、日本人顔というかそれにしたって薄いし。 話も面白くないだろうし。 仕事も平々凡々、ちょっと絵が描けるだけですよ? それに取り立てて面白い所もないでしょうし。 あ、逆にそういう所が珍しかったりしますかね? はは! 144綺楽々:(……いやいやいやいや。) 145騎士 :名前もナイト、なんてキラキラどころかぶっ飛んでま── 146綺楽々:うっぜーな! 名前なんてどっこいどっこいだろうがよ! 147騎士 :はい? 148綺楽々:今まで誰と喋ってたんだよ!? キララぞ!? 我キララちゃんぞ!? キラキラなんてモンじゃないでしょ! この人キララちゃんですけどォ!? 149騎士 :あっ。 150綺楽々:あっじゃねーんだわ!? 151騎士 :あ、ごめんなさい……。 152綺楽々:ごめんなさいじゃなくてね!? さっきから自分の事すっごいサゲて言いますけどね! 確かにまあ顔は? 顔は薄い顔だとは思うけど大丈夫流行りの顔だから! オールオッケイ! 153騎士 :薄い顔ではあるんだ……。 154綺楽々:私! 三十路越え! 顔がどうとかじゃないの! 生誕三十周年迎えてるの! 天城越えならぬ三十路越えなのピッチピチの! わかる!? 155騎士 :え、あの 156綺楽々:正座ァ! 157騎士 :はい! 158綺楽々:なんか色々誉めてくれたけどね、これ! 目はカラコン! 二重はテープ! 顔面その他は全国の化粧品会社に勤務される皆さんの努力の結晶! わかる!? 最近の化粧品ってすごいの! 私はそれを使ってるだけ! オーケイ!? 159騎士 :お、おーけい。 160綺楽々:三十なの! 化粧! 落とせば! もう! あれっキララさんどこへ行きましたか? お前誰? って! 名前負けどころか名前に全敗してるレベルで日本人顔なの! こうやって化粧に一時間掛けて! 161騎士 :一時間。 162綺楽々:そう一時間! 顔面の施工に一時間掛けて! その上! パパに賴らなきゃ恋愛一つできなくなっちゃった三十路女なの! 163騎士 :ぱぱ。 164綺楽々:そうパパ! 父がーなんて今日生まれて初めて言ったわ! 三十年パパで通した痛い女なの! ……エスカレーター式の女子高も、大手の秘書も、化粧品も振袖もあなただって! 全部パパに用意してもらったの! でももう三十だから流石に結婚したいじゃん! 結婚したいっていうか! 私も私の生まれた家みたいな家族が欲しいの! 165騎士 :……。 166綺楽々:料理とか! そのっ! 本当の事言うと! 殆どやった事なかったから! それはこれからママに教えてもらうけど! 掃除機とか食洗器とか! お見合い決まってから! 結婚できるかもって思って! 初めて触ったけど! ていうかテニスだってお見合いに向けて趣味が欲しくてママに連れられて始めたけど! ……けどッ! 167騎士 :な、何? 168綺楽々:……なんで怒ってるのかよくわかんなくなってきたけど! 169騎士 :多分、その。 俺の卑屈が過ぎたから? 170綺楽々:そうソレっ! あなたは絵が描けて、画家で、バイオリンが弾けて、イザイさん! そう、イザイさんよ! 私が知らないだけで有名ですごい人なんでしょ!? その人の曲が弾けて! 171騎士 :ど、どうなんだろう。 咄嗟に出たから……。 172綺楽々:そんな、自分が大した事ないみたいな言い方されたら! もっとできない私に何て言って欲しいのよ! 別に! 社長令嬢だからってそんなお清楚な人間なんかじゃないんだからね!? 173騎士 :……。 174綺楽々:<肩で息をする> 175騎士 :……。 176綺楽々:それ以上黙ってたら流石に泣くけど!? 177騎士 :泣いてんじゃん! 178綺楽々:見ないフリ! 179騎士 :わかった! お茶飲む? ほら、俺淹れるから! 180綺楽々:ありがと! <お茶を飲む> ああ緑茶うんめェ! 181騎士 :あの、うん。 えーと……。 話はわかった? と思うから、取り合えず泣かないで欲しいっていうか。 182綺楽々:見ないフリ! 183騎士 :いやできないでしょ。 あの、そっちが素ー……なんだよね? 俺が不甲斐ないから別人格できちゃった、とかじゃ、ないんだよね? 184綺楽々:うん! <不貞腐れる> 185騎士 :あー、ならよかった。 うん、卑屈が過ぎてたかもしれない……、というのはあの、謝罪します、 186綺楽々:敬語いらない。 187騎士 :ごめん。 ……で、ええっと、多分、だけど。 俺の卑屈って、ちょっと気が抜けたからポロっと出ちゃっただけで。 さっきキララさんがキレてた内容と一緒なんだよ。 188綺楽々:……うん。 189騎士 :それをさ、キララさんを誉める建前で使ったのも、謝る。 俺語彙ないから。 女性を誉める語彙なんて特に。 だからその、俺と比べて……っていうか、比べなくてもあなたは素敵ですよって言いたかったんだ。 190綺楽々:……。 191騎士 :えーっと……、そうだな。 まず、化粧品がすげーってのはわかった。 でもそのすげー化粧品をさ、使いこなすのだって。 色々勉強したりするんじゃないの、女性って。 俺、その。 絵を描く時に、チラっと化粧の事調べた事があるんだけどさ。 女の子のほっぺの色って色んな色があって、口紅も、すごい沢山色があるじゃん。 そっから似合うように選んでるんでしょ? あ、流石にファンデーションとか他の事はわかんない。 から、またちょっと調べてみる。 192綺楽々:……ん。 193騎士 :それでー……ええっと。 お父さんが色々用意してくれたのは、キララさんがそれくらい可愛いからでしょ。 そういうもの、大事にしてくれるってわかってるから、お父さんも用意してくれるんじゃないのかな。 うん、だから、キララさんが何もできない、ってのは違うと思う。 家事はいいよ、俺一人暮らし長くて大体できるから。 食洗器は使った事ないからそこだけ任せようかな。 194綺楽々:いや、それじゃ奥さん失格じゃない? 195騎士 :なんで? あんまり慣れてないんでしょ? 徐々に慣れてくれたらいいし、その間は俺がやればいいよ。 196綺楽々:いや、その…… 197騎士 :キララさんがやってみて好きだなって思った家事は、キララさんに任せる。 奥さん失格、旦那失格ってのは。 お互いが快適に過ごすやり方を探すのを、止めた時にしよう。 てか俺そういう言葉嫌いだから、俺は使わない。 良い夫婦かどうかって判別はキララさんに任せるよ。 で、俺がクソ旦那だなって思ったらさっきみたいに怒ってくれたら、またこうして考えて話すし。 198綺楽々:……あの、一個いい? 199騎士 :何? 200綺楽々:結婚するトーンで話していらっしゃいますが……? 201騎士 :え、うん。 俺そのつもりだけど。 キララさんだってずっと、その、揚げ焼きの話とか。 結婚する前提で話してたじゃん。 202綺楽々:え、あ、まあ……。 203騎士 :あ。 嫌だった? 204綺楽々:いやいやいやいやいや!? 205騎士 :俺主体性がないからさ。 あれくらいの勢いでいてくれたら丁度いいかなあって思うよ。 後は、キララさんの心情次第で。 あー、成程確かになあ。 お見合いなんだから、結婚するんだから、見栄張って猫被って話しても仕方ないよなあ。 206綺楽々:……何かもっとこう、色々あると思うけど……とりあえず。 207騎士 :うん? 208綺楽々:い、いきなり怒鳴って、ごめん……。 209騎士 :いーえ。 あー、ちょっと気が楽になったわ。 やっぱ俺頑張って見栄張ってたんだな、こっちの方がいいわ。 あ、後俺、画家じゃないから。 210綺楽々:え、経歴詐称? 211騎士 :じゃなくてね!? えーとぉ…… たまたまツイッターでよく絡むフォロワーが、お父さんの会社の広報やってる人で。 それで仕事欲しいーって愚痴ってたらこうなっただけで……。 だからまあ、イラストレーター。 212綺楽々:イラストレーター。 その、絵を描く仕事でしょ? 画家と何が違うの? 213騎士 :その辺は定義が色々、こう……。 見せた方が早いかぁ。 うん、腹くくるわ。 <スマホを見せる> 214綺楽々:んん? 215騎士 :このサイトに描いてある女の子、俺が描いたの。 216綺楽々:この、胸おっきい子? 217騎士 :うっ、……うん。 218綺楽々:この小っちゃい子も? 219騎士 :はい。 220綺楽々:この、ストッキングが不自然に破れ 221騎士 :そうです! この二次元美少女達を描いたのが! 俺! 222綺楽々:オタク!? 223騎士 :オタクですけどォ!? 何かァ!? 224綺楽々:ねえねえ、オタクだったらさ! 何年か前にやってた「 <好きなアニメの名前を入れて下さい> 」ってアニメ知ってる!? 225騎士 :え? は? ……知ってるけど。 てか崇拝してるけど。 226綺楽々:私アレ超好きなんだよね! 227騎士 :マジ!? 228綺楽々:うん! DVD全部持ってる! 229騎士 :俺ブルーレイ限定版で全部揃えた! 230綺楽々:マジで!? 231騎士 :マジマジマジ! 特典映像がすげー良くってさ! 今度一緒に見る!? 232綺楽々:えっ。 233騎士 :……あ。 ご、ごめん! 今のは軽率だった、ごめん! 234綺楽々:<笑う> いいよ、遠慮しないでよ。 ああ、じゃあ。 特典映像見せてもらって、……そうだなあ、犬好き? 235騎士 :え、めっちゃ好き。 236綺楽々:ポメラニアンとか。 237騎士 :は、めちゃ好きだが? 嫌いな人類いる? 238綺楽々:この写真の子なんだけど。 239騎士 :うおおお、めっちゃ可愛い! 飼ってんの!? 240綺楽々:そう! 可愛いでしょ、ポメラニアンのゴロウ! 今度子供が産まれるの! 241騎士 :見に行っていい!? 242綺楽々:いいよ。 <笑う> ……パパが、先鋭的な画家さんだなんて言うから。 もっと気難しい人だと思ってた。 うん、そうして話してる方がとっつきやすくていいよ。 243騎士 :お、俺だって。 社長令嬢ってもっと、こう……オタクなんて受け入れてくれないと思ってた。 244綺楽々:んー……。 社長令嬢だとか、オタクだとか。 そういう肩書みたいなもの、気にしてたから私達、見栄張ってたんじゃないかな。 245騎士 :……そうだね。 うん、気にしないようにする。 246綺楽々:うん。 私もちょっと気が楽になったわー……。 247騎士 :あ。 一番大事な事、言うの忘れてた。 248綺楽々:何? 249騎士 :あー、ええっと……。 結婚しよっか、俺達。 2020.12.8 初版 羽白深夜子 2021.5.19 更新 羽白深夜子 2021.6.19 更新 羽白深夜子 2024.5.1 更新 羽白深夜子
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