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【酔いどれと一花心】 (よいどれとひとはなごころ) 男性1、女性1。一花心=一時の情、浮気心。 どちらか、ではなく両方に非がありすぎるお話です。ケンカップルは可愛い。 暴力的な描写がありますと書き添えるべきかずっと悩んでるという事は書いておきます。 有償版販売ページはこちら。 【千波 真悟(ちなみしんご)】 28歳男性、商社勤務。 萌は大学の同窓生で卒業後しばらくして再会、付き合い始めた、つもりでいた。 寂しい時にタイミングがあえば浮気するタイプなのかもしれない。するな。 【苅澤 萌(かりさわもえ)】 28歳女性、幼稚園教諭。 真悟は大学の同窓生で卒業後しばらくして再会、ルームシェアを始めた、つもりでいた。 酒を飲めば素面の時と全く様子が変わらないまま、様々な暴挙に出る。出るな。 ★トミー 名前のみ。命さえあれば何をされても怒らないかもしれない、物凄く良いヤツ。 【配役表】 千波 真悟: 苅澤 萌 : ======================================= <夕食時。向かい合って食事をする二人。> 001真悟:俺達さ、そろそろ結婚しない? 002萌 :え? <間。> 003真悟:何? この間は。 004萌 :……結婚? 005真悟:うん。 006萌 :……。 007真悟:もう付き合って四年になるし、そろそろかなあって俺、思うけど。 008萌 :……。 009真悟:何だよその顔。 あ、付き合ってるとは思いませんでしたーとか言うなよ? 010萌 :うん……。 011真悟:だよなあ。 流石にお前でも、今うんっつったか!? 012萌 :つ、付き合ってたんだ。 私達。 013真悟:え? えっ、ええ!? 014萌 :付き合おうって話、一回もした事なくない? 015真悟:いや!? いいや!? あれだ、カンダ達の結婚式の二次会の後! 016萌 :してないしてないしてない! 017真悟:したしたした絶対した! 俺覚えてるし! 018萌 :その後シンゴ、ジュリちゃんと付き合ってたじゃん! 019真悟:まあ……。 020萌 :え!? 彼女と同じ家に住みながら浮気してたって事!? 021真悟:お前は彼氏じゃない男と四年同じ家に住んでたのかよ!? 022萌 :……。 023真悟:……。 024萌 :……は、始める? 水掛け論。 025真悟:一回、一回落ち着こう。 水掛け論はいつでもできるから。 あのー……一回確認しよう。 026萌 :そうだね。 ええっと、ルームシェアしよう、って話したのがー……。 027真悟:結婚式の後の飲み会。 ほら、トミーが遅刻するって言って、そのまま来なくて二人で飲んでた。 028萌 :そうだ、二人で飲んだ時に、節約したいしルームシェアしようって。 029真悟:あーもうその時点でーだわ。 俺それ、同棲しましょうに聞こえてたもん。 030萌 :付き合って一週間で同棲? 早すぎない? 031真悟:社会人の恋愛ってこういうモンか、って思ってた。 032萌 :じゃあ、その。 カンダくんとミカの結婚式の二次会? でー……? 033真悟:本当に覚えてない時の確認じゃん。 034萌 :この際だから言うけど覚えてない、マジで全然覚えてない。 035真悟:いやいやいやいや。 ……えっ? モエ、シラフだったよな? 036萌 :あの二次会、トミーが上裸になって腹踊りしてた所までしか覚えてない。 037真悟:嘘だろお前!? 038萌 :ホントに! 039真悟:その腹踊りしてるトミーの頭からテキーラぶっかけてたよお前! 040萌 :それは流石に嘘だわ! 041真悟:これが嘘じゃねえんだわ! 042萌 :止めろよ! 酒に酔った故の暴挙だなって思えよ! 043真悟:モエってちょっと会わない間に随分はっちゃけたなぁーって思ってた。 044萌 :はっちゃけたっていうか大暴走っていうか! 045真悟:いや、今思い出してもお前絶対シラフだったけど……? 046萌 :あぁもー、酔ってもシラフに見えるってよく言われるんだよね。      受け答えはマトモだし顔にも出ないけど、バッチリ酔ってて記憶失くすタイプなの。 047真悟:タチ悪過ぎん……? あ、俺とビジホ泊まったのは!? 048萌 :……あー、二日酔いで死にそうになりながら部屋出たら、すごい爽やかなシンゴいたわぁ……。 049真悟:俺ホテルの朝食バイキングにあんな死体みたいな人間いるの、初めて見たよ。 050萌 :え、え? その死体とよく付き合う、彼氏彼女になる、って心持ちになれたね? 051真悟:彼女だと思ってたから、あそこまで世話したんだよ。 俺何回お前の為に白湯取りに行ったと思ってる?      健康志向なんですねってホテルの人に笑われたよ? 052萌 :ありがとう……本当にありがとう……。      じゃあその時点ではもう、彼氏彼女だと思ってたって事? 053真悟:そう。 二次会の後にいつもの面子で飲みに行って、      トミーなんかお前にテキーラ掛けられたの、ビール浴びて中和してから来てたんだぞ。 054萌 :やだぁ、拭いてよ。 055真悟:拭いたよ。 まあ、あまりにも酒臭くて入店拒否されて帰ったんだけど。 056萌 :そもそもビール浴びて中和するとかいう日本語、初めましてなんだけど……。      あぁあ、そうなんだ。 じゃあその、二次会の後のお店をね、三次会としますよ。 057真悟:うん。 058萌 :その、三次会にいた人達は、私達が付き合ってるとー……? 059真悟:思ってるだろうね。 ちゃんと会話成り立ってたからね。 060萌 :ヤバいじゃん。 061真悟:ヤバいで済まねえよ。 大学時代のエモい思い出話してたよ。 062萌 :覚えてない……。 063真悟:あと、その頃から俺が好きだった、みたいな事言ってたよ。 064萌 :お、ぼえ、て……。 065真悟:……すげー言いづらいんだけど、じゃあ付き合う? って聞いたら。      お前泣きながら喜んで、なんなら店中から祝ってもらったよ……。 066萌 :どうしよう、謝罪の言葉が何も浮かばない。 067真悟:いや、マジか……。 068萌 :その後、同じホテルにいた……訳じゃん? 069真悟:何の為に二部屋取ったと思ってんだよ。 お前さ、マジで覚えてないの?      部屋別れて入る時、これからよろしくお願いしますって言ったの、お前だよ? 070萌 :……ま、待って。 そのー……起きてから! 起きてからそういう話したかな!? 071真悟:お前、お前マジかよ……。 072萌 :ね、ね、寝る前はね! お酒入ってたから!      いやぁ、流石に起きてからなら、 073真悟:朝エレベーターの中で、付き合うの? 本当に俺でいいの? って聞いたらニコッてしただろ……。 074萌 :すっごい頭痛してたんです本当にごめんなさい!      多分何言われたかよくわかんなくてすっとぼけたニコッだったんです、本当にごめんなさい! 075真悟:……まぁ、うん……諸々わかったから。 お前本当に、酒飲むの止めた方がいいよ。      わかりやすい酔っぱらいならまだいいけど、アレはわからんわ、マジで。 076萌 :うん……申し訳ないけど、人にテキーラぶっかけた時点で疑って欲しいかも……。 077真悟:それはそう……。 078萌 :……。 079真悟:……。 080萌 :……。 081真悟:……じゃあ、ルームシェア、ってさ、 082萌 :あぁーっと、ご飯冷めてない? 温め直す、けど……。 083真悟:……うん。 084萌 :……あの。 私がこんな事言うの、おこがましいかなーって、思う、んだけど……。      大学生の頃、いいなーって思ってたのは本当で。 085真悟:うん。 086萌 :でも、シンゴすごいモテてたから。 私が彼女に、なんて考えた事なかったんだよね。      ルームシェアも、女として眼中に無いからできるんだろうな、って。 087真悟:気ぃ使わなくていいよ。 088萌 :いや本当の話で。 一緒に住んでみたらスパダリかなってくらい優しいし、暮らしやすいし……。 089真悟:……まあ、そう思ってくれたなら良かったわ。 090萌 :うん。 シンゴじゃなかったら、四年も一緒に住めなかったよ。 091真悟:そっか。 ……正直俺も、良く思ってくれてるなら、って軽いノリだったんだよ。      こんな話になったからぶっちゃけるけど。 092萌 :いいよ。 093真悟:でも、シェア始めてすぐの飲み会でさ、友達のDV彼氏呼び出してすごい説教してたの見て 094萌 :ごめんね。 その話一旦待ってもらえる? 095真悟:何? 096萌 :……DV彼氏を……? 097真悟:居酒屋、に……呼び出し……。 098萌 :……えーっとねえ……。 099真悟:なぁお前ヤバいって! え!? 100萌 :ちょっと待ってね、思い出すから。 シェア始めてすぐなら四年前でしょ?      その頃にDV彼氏と付き合ってた友達って三人くらい覚えがあるんだけど、 101真悟:ナナコ! ナナコの彼氏! 102萌 :あーナナコかぁ! 103真悟:DV彼氏ってそんな高頻度でエンカウントするかな!? 104萌 :優しい子は引っかかっちゃうんだよ。 はいはい、ウン百万持ち逃げの彼氏ね! 105真悟:ウン百万!? 言っちゃ悪いけどそれナナコも大丈夫なの!? 106萌 :お金は戻ってるから平気平気。 別れてよかったなーって思ってたけど、私が説教してたんだぁ。 107真悟:ごめん、いい感じの話にしたかったから説教ってマイルドに言い換えたけど、      実際はキレたDV彼氏に店の外で喧嘩売られて、お前殴り合いに勝ってたからね? 108萌 :なんで勝ってんの!? てかその場でお前は何をしてたんだよ! 109真悟:正当防衛の証拠動画回したり店員さんに謝ったり、警察に謝ったりしてたんだよ! 110萌 :昨今の草食系男子はよォ! 111真悟:じゃあ仲裁に入ったトミーに飛び蹴りキメたの、覚えてないのか!? 112萌 :マジかよ、DV彼氏の野郎許せねえな! 113真悟:やったのはお前だ! 114萌 :一瞬私かなって思ったけど違うって信じたかった! 私はトミーに一体何の恨みがある!? 115真悟:ちゃんと正当防衛になったし! あの彼氏がマークされてたおかげで警察に引き取ってもらえて!      お前ほんと命拾いしたな!? ほぼほぼ九死に一生だぞ!? 116萌 :そうだよね会社の金横領して逃げ回ってたナナコの彼氏だよね!?      サンキュークソ彼氏! 二度とシャバに出てくんな! 117真悟:お前、お前その、……ものすごく勇ましかったんだからな!? 118萌 :うん、言葉を選んでくれて本当にありがとう! ああもう二度とお酒飲まない! 119真悟:話戻すけど、説教、てか、アッパーでダウンさせたの……とか……見ててさ。      モエの事、滅茶苦茶だけどすげー格好良いなって思ってたの。      その時も酔ってるとは思ってなくて。 なんか、あの……うん……。 120萌 :ほぼほぼ酒の力でごめんね……私って酔拳の能力持ちだったんだ……。 121真悟:ジャッキーチェンに謝って欲しい……。 122萌 :ごめんなさい。 ……てか、そうだ。 123真悟:ん? 124萌 :ソイツ、ナナコと別の女と二股してたの。      ナナコがお金持って行かないと、お前金無いなら俺今日二股相手の方に行くわー      とか、ナナコに言ってたらしくて。 125真悟:ヤバ。 126萌 :本当に聞くのが心苦しいんだけど、シンゴも二股……じゃない?      ジュリちゃんと付き合ってたよね? 127真悟:……一瞬。 128萌 :ルームシェア始めてから半年くらいの頃? だったかな? 129真悟:まあ、付き合ったって言っても十日、 130萌 :二週間。 131真悟:二週間くらいね? 付き合ってたのは。 浮気されて別れたの知ってるだろ。 132萌 :その頃ってシンゴ、私と付き合ってると思ってたんだよね? 133真悟:……まあ……。 134萌 :これは一体……? 135真悟:……そのー……モエって付き合い始める時あんなに、泣いて喜んでくれたのに、      付き合ってる感全然ないなあ、寂しいなー……みたいな?      そんなタイミングであんな可愛い子に好きですーとか、言われちゃってさ?      気の迷いっていうか? あったのよそういうのが。 136萌 :で? ジュリちゃんに浮気されてるって、私に相談してきたのは? 137真悟:……いーじゃん、それは。 138萌 :え、私真剣に相談乗ってたんだけど。 139真悟:だってお前、俺と付き合ってるって思ってなかったんだろ?      だから真剣に相談に乗ってくれてた訳だし。 そもそも四年前の話よ?      ノーカンだよ、ノーカウント。 浮気じゃないって。 140萌 :すごい事言い出したコイツ。 141真悟:はいはいはい、ちょーっといいかい? 142萌 :何? 143真悟:いいか? 交際中、未婚の状態じゃあ現行法では不貞を裁けないんだよ。      浮気、不貞が不法行為になるのはな?      平穏な、婚姻共同生活の維持ができなくなるから、って理由があんの。      法的には不貞ってのは、結婚してるまたは婚約してる事が大前提。 144萌 :畜生法学部卒の開き直り方……ッ! 145真悟:その点お前は、俺と付き合ってる、交際中だという認識すら無かった!      俺達はさっきまで、同居人。 こーれは無罪ですわ、対アリ。 146萌 :どうだろうか!? どうなんだろうか!? 147真悟:悪いな、俺ってこの口で契約取って仕事してるんだよ。      まあ、感情とか気持ちの面? 常識とかそういう観点で見ればね、      浮気って勿論よくない事だから俺も反省してるし、 148萌 :じゃあ。 彼氏彼女ですって認識した今、共通の認識になった今、だよ?      私が別の人に告白されちゃった、どうしよう、ってシンゴに相談したら、      シンゴくんは、嫌だなあって思わないかな? どんな気持ちになるのか、先生に教えて? 149真悟:畜生幼稚園教諭の詰め方……ッ! 150萌 :シンゴくんはモエ先生と、お付き合いしてるんだよーって思ってたんだよね? 151真悟:……一旦待って。 152萌 :何。 153真悟:正座するわ。 分が悪すぎる、アッパーで宙を舞ったあのDV彼氏の姿を思い出した。 154萌 :殊勝な心がけだな。 いいぞ、モエ先生の担当するウサギ組さんの一員にしてやろう。 155真悟:恐縮です……。 156萌 :シンゴくんは、モエ先生と、お付き合いしてるんだよーって思ってたんだよね? 157真悟:そうだぴょん……。 158萌 :ぴょんいらねえから。 159真悟:あっはい、ウサギ組さんなら必須かと。 160萌 :シンゴくんは、モエ先生と、大きくなったら結婚しよーって思ってたんだよね? 161真悟:現状大分大きいですがそう、ですね……。 162萌 :どうしてモエ先生に、浮気されちゃった事をお話しようって思ったのかな? 163真悟:……女心というモノがわからなくなってしまって、ですね、 164萌 :どうしてモエ先生にお話してくれたのかな? 165真悟:……自分の最も身近な存在、といいますか……あの……。 166萌 :先生とお話してる時は、先生のお顔見れるかな? 167真悟:ワンチャン、ヤキモチ妬いてくれねえかなって思ってました! ごめんなさい! 168萌 :そうだね、悪い事をしちゃったら、ごめんなさいが一番最初だね? 169真悟:はい! 誠に申し訳ございませんでした! 170萌 :どの口で契約取って仕事してるって? 171真悟:この口です! 大変申し訳ございません! 172萌 :立派な謝罪だなあ、さぞ立派な契約が取れるんだろうなあ? 173真悟:くっ……! 174萌 :……まあ、元はといえば私が酔って変な事言い出したのが最初だもんね。 175真悟:えっ。 あの、俺許されるムード出てない……ませんか……? 176萌 :私に色々落ち度のある話だし。      付き合ってはいたけど、ジュリちゃんにも手は出してなかったんじゃないの? 177真悟:う、うん。 手繋いだだけ。 178萌 :でしょ? シンゴの言う通り、私とシンゴの関係に何も問題なかったし。 179真悟:手は出してなくても俺の中では完全に浮気だったけど? 180萌 :じゃあダメだよ。 次のボーナスで旅行奢りな。 181真悟:あっはい。 182萌 :やったー。 謝ってくれたからいいよ、これでチャラにしよ。      この四年でジュリちゃん以外の人と付き合ってないって、知ってるしね。 183真悟:それはそう! マジで! ホントに! あの子だけだから! 184萌 :わかってるよ。 必死になる程嘘っぽいよ。 185真悟:うっ。 ……こ、この度は、大変申し訳ございませんでした……。 186萌 :だから、発端は私なんだから。 あんまり気にしないでよ。 187真悟:そ、れは、……まあ、浮気した俺がとやかく言える話じゃないか。 188萌 :いいんだって。 逆の立場になったら私も、面白くないと思う。 189真悟:……そう、言ってもらえるなら? 190萌 :うん。 じゃ、話もひと段落したし、ご飯温め直して 191真悟:まだひと段落してないけど。 192萌 :ん? まだ何かあった? え、私まだやらかしてる!? 193真悟:シェアどーすんの。 てか、結婚すんの。 194萌 :け……? 195真悟:なんで今初めて聞きました、みたいな反応できるんだよ。      お前さっきボーナスで旅行がっつってたよな? 二人で行くんだろ? 196萌 :あ、うん。 197真悟:それってもうアレじゃん。 ……その、フンフン旅行じゃん。 198萌 :ソコ照れる要素あった? 199真悟:だって新婚旅行って、……新婚旅行なんだぞ! 200萌 :ええ、うーん、結婚……してもいいかなって気はしてるんだけど……、 201真悟:してるんだけど? 202萌 :したいか? 自慢じゃないが私はとんでもない酒乱だぞ? 203真悟:一番聞きたくねえ自己申告だな、それ。 204萌 :だって事実だよ。 私他にもやらかしてない?      腹踊りしてる友達にテキーラ頭からぶっかけるし、      酔っぱらうとジャッキーチェンになって友達の彼氏殴るし……。 205真悟:……。 206萌 :ははーん。 さてはしてるなコレ、まだ何かしてるな私。      言ってよ、可愛い系のエピソードでもいいよ。      ほら、転がってる袋をポメラニアンだと思って追いかけて行っちゃったーみたいな。 207真悟:……宅飲みで、スミノフの瓶で頭ぶん殴…… 208萌 :どの頭!? お前の!? 209真悟:トミーの。 210萌 :いつ!? 211真悟:二年くらい前。 212萌 :それは絶対嘘だわ! 213真悟:誠に遺憾ながら嘘じゃねえんだわ! 214萌 :ワンチャン殺人未遂じゃん! 215真悟:暴行罪ではあるよ! 216萌 :怪我は無かったんだね!? 217真悟:ごめん、マイルドに言い換えたけど普通に傷害罪だよ。 218萌 :あーあ! それほどマイルドじゃないし怪我させてんじゃんあーあ!      私そんなにやらかしてるの? 本格的に結婚できないかもしれない! 219真悟:だから俺がもらってやるって話を今してんの! 220萌 :そっか! しかしその結婚ちょっと待った、トミーに示談金振り込んでくる! 221真悟:俺その結婚ちょっと待ったは嫌だよ、落ち着けって! 222萌 :じゃあどの結婚ちょっと待ったならいいの!? 223真悟:どれもイヤだよ! 224萌 :やるか!? 式場のドアバーンって開けてその結婚ちょっと待ったやるか!? 225真悟:トミーのパパ活が完全にアウトなパパ活で! お前が教育関係者として真っ当にキレただけだから! 226萌 :何やってんだアイツ!? 227真悟:だから倫理的にはお前の方が大丈夫! 228萌 :物理的には私の方がアウトだよ! トミーはなんで私にも警察にも何も言わないの!? 229真悟:アイツが滅茶苦茶良い奴だから言わないの!      モエが止めてくれた、モエに更生させてもらったとか言えちゃうヤツなの! アイツは! 230萌 :そっかぁー……。 231真悟:うん、大丈夫とは言ったけど絶対に当の本人がそっかぁで済ませちゃいけない話だからな?      俺ついて行ってやるから、今度トミーに誠心誠意謝ろうな? 232萌 :パパ活するのに? 233真悟:お前に親御さんに謝れって殴ら、怒られて辞めたから。 許してやって……。 234萌 :そうする……滅茶苦茶良い奴だし……。 あ、シンゴ。 235真悟:何。 今トミーに空いてる時間聞いてるから、 236萌 :結婚しよ? 237真悟:へ? 238萌 :だ、だって、こんなにやらかしてる女なのに、シンゴってそれ見て引かないどころか、      結婚まで考えてくれてたんでしょ!? 239真悟:まあ、うん……。 240萌 :私、シンゴ相手じゃないと結婚できない気がしてきた! 241真悟:いや、俺も同居人相手に付き合ってるって勘違いしてた上に浮気してて、      割とヤバい事してた部類になるんだが……。 242萌 :酔ってたとはいえ、私って反道徳的な話聞いて酒瓶で頭カチ割ろうとするんだよ?      しかも私の暴力って正当防衛が認められた前例があるよ? 今後浮気できる? 243真悟:金輪際無理です。 そんな度胸無いです。 俺もっと生きていたいです。      ……あー……わかっ、よし! モエ! 244萌 :何! 245真悟:結婚式、絶対に洋風にするから! 246萌 :三三九度め! 私って御神酒(おみき)でもやらかすのかな! 247真悟:申し訳ないけどお前は多分やる! 248萌 :そっか! 249真悟:これからの人生、料理酒を使う時も、みりんを使う時も、お前が飲まないかちゃんと見張ってるし、      アルコールと接するのは消毒の時だけにさせるって俺、誓うよ! 250萌 :……病める時も健やかな時も、みたいに誓いなさったし、行き過ぎたアル中だと思われてない……? 251真悟:勿論、チョコレートボンボンを食べる時も、奈良漬けを食べる時も、      これまでの蛮行を思い出させて、成分表示もちゃんと俺が確認するから! 252萌 :……私も。 これからの人生、浮気の時も、育児のすれ違いの時も、      有事の際は致命傷だけは避(さ)けて、何針か縫う程度に留めて、出来る限り加減して、      刃物と鈍器だけは持ち出さないって、誓うね! 253真悟:うん、病める時も健やかな時も、みたいに誓ってくれたけど、危害を加える旨の告知は脅迫って言ってな、 254萌 :残念だけど、お互いの行動の結果がコレなんだよ。 255真悟:あそっか……。 する? 結婚。 256萌 :しよ。 トミーに謝って、披露宴でまた腹踊りしてもらお。 257真悟:お前からのご祝儀はもらってるから、絶対持ってくるなって言っとくかあ。 2024.4.3 初版 羽白深夜子 2024.4.15 更新 羽白深夜子 2024.5.1 更新 羽白深夜子 サイトへ戻る